ドクターブログ
【第5回】「おしりに何か…突起物が。たぶん痔?でも恥ずかしい…」
患者様
「先生…ずっと言えなかったんですけど、おしりに何か“ぷくっ”と出てて…。痛みはないんですけど、触ると分かるくらいで…これってやっぱり痔ですよね?」
医師
「はい、そのような“突起物”のご相談、とても多いです。おそらく外痔核や“見張りいぼ”といったものかもしれませんね。恥ずかしい中で来てくださって、本当に良かったです。」
患者様
「これって……正直、できれば消したいんですけど、取ったりできますか?」
医師
「もちろん、状態によりますが、ご希望があれば切除で対応できるケースもあります。 ただ、炎症や出血がある場合は、まずは薬などで落ち着かせてからの方が安全ですね。」
患者様
「そうなんですね、、!」
医師
「おしりの突起物といっても、いくつか種類があります。見た目が似ていても、それぞれ性質も治療法も違うんです。」
◎おしりの「突起物」にはこんな種類があります
- 外痔核(がいじかく)
→ 肛門の外側の血管がうっ血し、腫れてできる“いぼ痔”。急に腫れて座れないくらい痛むこともあります。 - 見張りいぼ
→ 切れ痔を繰り返すうちにできた、小さな皮膚の盛り上がり。痛みはなくても違和感が残ることがあります。 - 皮垂(ひすい)
→ 痔が治ったあとに皮膚がたるんで残る状態。見た目が気になるという相談が多いです。特にお産の時にいぼ痔を経験された女性の方に多く見られます。 - 肛門周囲膿瘍・痔ろう
→ 細菌感染が原因でしこりや腫れが生じている場合は、早めの処置が必要です。炎症性腸疾患が原因のこともあり大腸カメラ検査が必要な場合もあります。
◎治療は「症状の強さ」と「ご希望」に応じて選べます
保存的治療(まずはここから)
- 軟膏や座薬での炎症・腫れのコントロール
- 排便習慣の改善(便秘や下痢の予防)
- 肛門を温める座浴療法など
※ほとんどの突起物はこの段階で落ち着きます。
切除や手術(医師が必要と判断した場合や希望される場合)
- 見た目・触感が気になる「見張りいぼ」「皮垂」などは、日帰りの切除で対応可能なケースもあります。
- 外痔核に血栓がある場合は、腫れを軽減するために簡単な処置で切開することもあります。
◎当院の特徴
- 女性スタッフが診察を補助
- 痔の治療と内視鏡検査を両方カバーできる医療体制
痔の治療に関して、様々な治療法を提供
◎ まとめ:「気になるけど、誰にも言えない」から、そっと一歩を
おしりの違和感や突起物は、恥ずかしさから受診が遅れやすい症状の代表格です。
でも、診てみると「取れるなら早く相談すればよかった」「大きな病気じゃなくて安心した」と言われることも多いです。
違和感がございましたら当院までご相談ください。