げっぷ

げっぷはなぜ出るの?

げっぷは、誰もが経験する自然な体の反応です。げっぷは以下のように体内の空気圧を調整するために出ます。

  • 1.胃に空気がたまる

    食事、会話、呼吸などによって、私達は無意識のうちに空気を飲み込んでいます。飲み込んだ空気は食道を通って胃に到達し、胃の中にたまっていきます。

  • 2.胃の膨張

    胃の中に空気がたまると、胃は膨らみます。この膨張が、胃の壁にあるセンサーを刺激し、「空気があるぞ!」という信号を脳に送ります。

  • 3.脳からの指令

    信号を受け取った脳は、「空気を外に出せ!」という指令を胃に送り返します。

  • 4.げっぷが出る

    脳からの指令を受けると同時に食道と胃の間にある筋肉が緩み、食道を通って口から空気が排出されます。
    げっぷは、このように体内の空気圧を調整するための、自然な体の反応です。

げっぷが多いときに考えられる原因

げっぷは誰にでも起こる現象ですが、げっぷの回数が多いと「何か病気なのでは?」と不安になる方もいるかもしれません。
げっぷが多い原因には、次のような要因が考えられます。

1. 食生活

  • 早食い

    早食いをすると、食べ物と一緒に多くの空気を飲み込んでしまい、げっぷが増えやすくなります。

  • 炭酸飲料

    炭酸飲料には二酸化炭素が含まれており、げっぷの原因となります。

  • 食べ過ぎ

    食べ過ぎると胃が膨張し、げっぷが出やすくなります。

  • 脂肪分の多い食事

    脂肪分の多い食事は消化に時間がかかり、胃の中に食べ物が長時間留まることでげっぷが出やすくなります。

  • 特定の食品

    豆類、キャベツ、玉ねぎなど、ガスを発生させやすい食品はげっぷの原因となることがあります。

2. 生活習慣

  • ストレス

    毎日30分程度のウォーキングを習慣にストレスを感じると、自律神経のバランスが崩れ、胃腸の働きが乱れてげっぷが出やすくなります。しましょう。

  • 喫煙

    タバコを吸うと、口から空気を吸い込むため、げっぷが増えることがあります。

  • ガム

    ガムを噛むと、空気を飲み込みやすくなるため、げっぷが増えることがあります。

  • 姿勢

    猫背などの悪い姿勢は、胃を圧迫し、げっぷが出やすくなります。

3. 病気

  • 逆流性食道炎

    胃酸が食道に逆流することで、げっぷや胸やけなどの症状が現れます。

  • 機能性ディスペプシア

    胃の運動性異常などにより、げっぷ、胃もたれ、腹部の膨満感などの症状が現れます。

  • 胃炎

    胃の粘膜に炎症が起こることで、げっぷ、腹痛、吐き気などの症状が現れます。

  • 過敏性腸症候群

    ストレスなどによって腸の働きが乱れ、げっぷ、腹痛、便秘、下痢などの症状が現れます。

  • 呑気症

    無意識に空気を飲み込む習慣があり、消化管内に空気が溜まってげっぷやおならが出やすくなります。

げっぷを伴う病気のサインとは?注意すべき症状

げっぷは通常は心配ありませんが、病気のサインであることもあります。げっぷと共に次のような症状が現れる場合は、注意が必要です。

  • 胸やけ

    胃酸が食道に逆流することで、胸に焼けるような感覚を感じます。

  • 呑酸

    口の中に酸っぱい液体が上がってくる感覚があります。

  • 腹痛

    胃や腸に痛みを感じます。

  • 吐き気

    吐き気がする、または実際に吐いてしまう。

  • 体重減少

    食欲不振や消化不良などにより、体重が減ってしまう。

  • 黒色便

    胃や十二指腸からの出血を示唆する可能性があります。

  • 血便

    消化管からの出血を示唆する可能性があります。

  • 食いしばり・歯ぎしり

    ストレス性が強く、空気をよく飲んでしまっている可能性があります。

これらの症状を伴うげっぷは、逆流性食道炎、食道裂肛ヘルニア、胃炎、機能性ディスペプシア、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道がん、胃がんなどの病気が隠れている可能性があります。
特に、黒色便や血便が見られる場合は、すぐに医療機関を受診してください。

げっぷを減らすための生活習慣のポイント

げっぷを減らすためには、以下の食生活と生活習慣を心がけましょう。

  • ゆっくりとよく噛んで
    食べる

    早食いを避け、一口30回を目安によく噛んで食べましょう。

  • 炭酸飲料を
    控える

    炭酸飲料はげっぷの原因となるため、なるべく控えるようにしましょう。

  • 食べ過ぎない

    腹八分目を心がけ、食べ過ぎないようにしましょう。

  • 脂肪分の多い食事を
    控える

    脂肪分の多い食事は下部食道括約筋を緩めたり、胃酸分泌を亢進させるためゲップが増える原因となることがあるので控えるようにしましょう。

  • ストレスを解消する

    適度な運動、十分な睡眠、リラックスできる時間などを確保し、ストレスを解消しましょう。

  • 禁煙

    喫煙はげっぷだけでなく、様々な病気のリスクを高めるため、禁煙しましょう。

  • ガムを噛まない

    ガムを噛むと空気を飲み込みやすくなるため、なるべく控えるようにしましょう。

  • 正しい姿勢を保つ

    猫背などの悪い姿勢は胃を圧迫するため、正しい姿勢を心がけましょう。

逆流性食道炎とげっぷの関係

げっぷに悩む女性

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流することで、食道の粘膜に炎症が起こる病気で、げっぷはその代表的な症状の一つです。
逆流性食道炎になると、胃と食道の間にある筋肉(下部食道括約筋)が緩みやすくなり、胃酸が食道に逆流しやすくなります。逆流した胃酸は、食道の粘膜を刺激し、炎症を起こします。この炎症が、げっぷ、胸やけ、呑酸などの症状を引き起こします。
当院では逆流性食道炎の治療も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

げっぷで病院を受診するべきタイミングは?

げっぷは多くの場合、心配のない生理現象ですが、不快感など日常生活に支障をきたすようであれば医療機関への受診を検討しましょう。

  • げっぷが頻繁に出る

    毎日何度もげっぷが出る、げっぷが止まらないなど。

  • げっぷに伴う他の症状がある

    胸やけ、呑酸、腹痛、吐き気、体重減少、黒色便、血便など。

  • 市販薬で改善しない

    市販の胃薬を服用しても症状が改善しない。

  • 日常生活に支障をきたす

    げっぷのせいで食事ができない、眠れない、仕事に集中できないなど。

  • げっぷが匂う

    主にご高齢の方でげっぷや息が匂う方は稀に進行がんの可能性があります。

これらの場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

当院で行うげっぷの診断

当院では、げっぷでお悩みの方に対して、以下の診断と治療を行っております。

  • Flow01

    問診

    げっぷの頻度、症状、生活習慣などについて詳しくお伺いします。

  • Flow02

    診察

    腹部を触診するなどして、身体的な異常がないかを確認します。

  • Flow03

    検査

    必要に応じて、エコー検査、レントゲン検査、血液検査などを行います。その結果次第で、内視鏡検査(胃カメラ検査)を行います。内視鏡検査とは直接胃を観察し、異変の有無を確認できる精密な検査です。
    当院では痛みの少ない胃カメラ検査を実施しておりますので、気になる方は当院までご相談ください。

    胃カメラ検査についてはこちら

げっぷの治療法

げっぷに特効薬はありません。当院では診断結果に基づき、患者様一人ひとりに合った治療法をご提案いたします。

  • 薬物療法

    胃酸を抑える薬など胃の機能を改善する薬などを処方します。

  • 生活指導

    食生活、生活習慣の改善についてアドバイスを行います。

げっぷでお悩みの方は当院まで

診察中の医師

「げっぷが私生活に影響がでるくらいつらい」「げっぷに伴い他の症状がある」「市販薬で改善しない・・」など、げっぷでお悩みの方は、どんなことでもお気軽に当院までご相談ください。24時間Web予約受付中です。

監修:中川外科胃腸科

当院は、電話もしくはインターネットでのご予約を承っております。

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