痔の日帰り手術

痔の日帰り手術
患者様に寄り添って説明している医師の写真

お勤めされている方や育児・介護などでご自宅を長時間空けられない方のために、当院では患者様のニーズに合わせた「日帰り手術」 を行っております。最新の調査では、成人の約4人に1人が痔の症状を抱えていると言われています。決して珍しい病気ではありません。

日本大腸肛門病学会の専門医・指導医、日本臨床肛門病学会技能認定医が、患者様お一人おひとりの症状に合わせた最適な治療法をご提案いたします。我慢せず、お早めにご相談ください。

当院の痔の手術・治療のメリット

当院の痔の手術・治療の4つのメリット
  • 1. メスを入れない「切らない手術」も可能

    当院では、「いぼ痔」と「切れ痔」に対して、メスを入れない古典的治療法(分離結紮術・振り分け結紮術)を実施しております。いぼ痔や肛門ポリープを絹の糸で縛り、約2週間で自然に脱落させる方法です。術後の出血リスクがなく、血液をサラサラにするお薬を飲まれている方でも安心して受けていただけます。

    ※参考:古典的痔核治療法の古書: 瘍科秘録 本間棗軒(1804-1872)著

  • 2. 患者様のライフスタイルに合わせた日帰り手術

    当院での肛門手術は原則「日帰り手術」を導入しております。疾患の状態にもよりますが、長期間の入院が難しいような忙しい患者様のご希望に合わせて柔軟に対応いたします。

  • 3. 医療費の負担を軽減

    従来の痔の手術は約1〜2週間の入院治療が必要でしたが、日帰り手術は入院費用が大幅に抑えられるため、経済的なご負担を軽くすることができます。

  • 4. プライバシーに配慮した診療体制

    診察室はプライバシーに配慮した設計となっており、高性能のデジタル肛門鏡を用いて、その日のうちに(診察所要時間 約2〜3分)病状を患者様と共有することが可能です。女性の患者様には原則女性看護師の立ち会いますので、女性も安心して診察を受けていただけるよう配慮しています。

Q
古典的痔核治療法とはどのようなものですか?
A
当院で行っている「分離結紮術」などの古典的治療法は、江戸時代の医学書にも記されている歴史ある手法です。

瘍科秘録 本間棗軒著

※古典的痔核治療法の古書: 瘍科秘録 本間棗軒(1804-1872)著

痔の種類と対応する治療法・手術

痔の種類と対応する治療法・手術のイラスト

日本人の約4人に1人が痔の症状を抱えていると言われています。
痔は大きく分けて「いぼ痔(痔核)」「切れ痔(裂肛)」「あな痔(痔ろう)」の3種類があり、症状によって治療法が異なります。
当院では、保存療法(お薬や生活改善)を基本とし、いぼ痔や切れ痔の半数以上の方は手術を必要とせず症状が改善します。
必要な場合にのみ手術や注射治療を行います。一方で、あな痔は根治手術が必要なことが多いです。

いぼ痔・切れ痔・あな痔の3種類の比較イラスト

いぼ痔(痔核)|痔の患者様の約6割

Goliger分類のイラスト

排便時に出血したり、いぼが飛び出したりする最も一般的な痔です。肛門の内側にできる「内痔核」と外側にできる「外痔核」があります。

  • 保存療法

    軽度の場合は、排便習慣の改善とお薬(坐薬・軟膏・飲み薬を1日1〜2回)で治療します。

  • ジオン注射(ALTA療法)

    比較的軽症の内痔核(Goligher分類2〜3度)に行う注射療法です。痔核に薬剤を注入して血流を遮断し、縮小させます。痛みが少なく、日帰りでの治療が可能です。

  • 古典的治療法(分離結紮術)

    当院で主に行なっている日帰りの根治術です。外痔核を伴う内痔核には良い適応です。局所麻酔または仙骨硬膜外麻酔をし、いぼ痔を絹の糸で縛って自然脱落させます。メスを使わないため出血リスクが少ないのが特徴です。

    分離結紮のイラスト
  • 結紮切除術

    従来のいぼ痔をメスで切除する方法です。

切れ痔(裂肛)|便秘症のある若い方や女性に多い

硬い便を無理に出したり、激しい下痢によって肛門が切れてしまった状態です。排便時に強い痛みと出血を伴います。

  • 保存療法

    まずは正しい排便習慣の確立と、便を柔らかくするお薬、傷を治す坐薬・軟膏で治療します。多くの方はこれで改善に向かいます。

  • LSIS法(内肛門括約筋側方切開術)

    メスで内肛門括約筋だけを肛門の側方で切開し、過度な括約筋の緊張を切って治す手術です。

  • スライディングスキングラフト(SSG法)

    潰瘍化した傷口をメスで切除し、その部分に正常な肛門皮膚をスライドさせて裂肛の傷あとをおおってしまう皮膚弁移行術です。

  • 古典的治療法(振り分け結紮術)

    当院で主に行なっている日帰り手術です。慢性裂肛、硬く狭くなった肛門狭窄に有効な治療法です。
    狭窄した肛門に絹の糸をかけてゆっくりと肛門を広げる古くから行われていた治療法で、メスを使わないので出血のリスクが少なく、ゆっくり拡張するので肛門機能の温存の点で有効と言われています。

    振り分け結紮のイラスト

あな痔(痔ろう)|男性にやや多い、クローン病など難病が原因の可能性もあります。

肛門の周囲に細菌が入り込んで化膿し、膿のトンネル(瘻管)ができてしまった状態です。おしりから汁が出たり、腫れて痛みを伴います。

  • 外科的処置(手術)

    痔ろうは自然治癒やお薬では治らないため、外科的な手術(切開排膿や瘻管の治療)が必要です。当院では原則日帰り手術ですが、場合により1泊入院での治療を行います。

    ※20〜30代の若い方や多発痔ろうの方は、クローン病などの炎症性腸疾患の可能性があるため、必要に応じて大腸カメラ検査を行います。

    あな痔の治療:シートン法のイラスト

日帰り手術の流れ

日帰り手術の流れ STEP1〜4
  • STEP 1

    医師による診察・手術の決定

    まずは通常の診察にお越しください。視診、触診、デジタル肛門鏡などで現在の状態を正確に診断します。
    診察は服を全て脱ぐ必要はなく、おしりの診察ができる範囲まで服をずらして行います。痛みはほとんどなく、診察の所要時間は約5分程度です。
    手術が必要と判断された場合、患者様とご相談の上、手術日を決定します。

  • STEP 2

    手術当日(ご来院〜手術)

    ご予約いただいたお時間にご来院いただきます。局所麻酔や仙骨硬膜外麻酔(腰からの麻酔)など、手術内容に応じた麻酔を使用し、極力痛みを抑えて手術を行います。
    手術時間は術式によりますが、麻酔の時間を含めて1時間程度と短時間で終了します。

  • STEP 3

    術後のお休み・ご帰宅

    手術後は、院内のベッドで麻酔が切れて状態が安定するまでお休みいただきます。日帰り手術の場合は、医師の診察後、原則問題がなければその日のうちにご帰宅いただけます。
    また、化膿止めや痛み止め、便を柔らかくするお薬などを処方いたします。
    可能な限り術後の疼痛や経過で問題がないか、手術翌日に再診して万全のフォローをさせていただくようにしております。

  • STEP 4

    アフターフォロー(定期通院)

    手術後、状態を確認し安全に完治させるために週1回程度、定期的に通院していただきます。
    治療法によって通院期間は異なりますが、目安としてジオン注射のみなら概ね1ヶ月、分離結紮術+注射の場合は1-2ヶ月、痔ろうは2ヶ月-半年間程度の通院が必要です。

手術後の経過に関する注意点

日帰り手術は入院費用やスケジュールの負担が減るメリットがありますが、ご自宅での自己管理が重要となります。

  • 排便について

    排便は翌日から可能です。痛みを怖がって我慢すると便が硬くなり悪化の原因になります。処方したお薬を使い、なるべく毎日柔らかい便を出すことが大切です。

  • お仕事の復帰について

    ジオン注射や分離結紮術などであれば、翌日や数日後からお仕事への復帰が可能なケースが多いですが、術式やお仕事の内容(重労働や長時間のデスクワークなど)によって異なりますので、医師にご相談ください。痔ろうの術後は5日程度安静にしていただくのが理想です。

  • 副作用や気になる症状について(ジオン注射の場合)

    ジオン注射後は、まれに痛み、出血、発熱、肛門の狭窄感などの副作用が現れることがあります。そのため、定期的な通院が必須です。気になる症状がある場合は、すぐにご連絡・ご受診ください。また、他の医療機関を受診される際は、ジオン注射を受けたことを必ずお伝えください。

手術費用のご案内(目安)

痔の手術は健康保険が適用されます。以下の費用は目安(3割負担の場合)となります。
※事前に行う検査代やお薬代は別途必要です。患者様の症状や術式によって費用は変動いたしますので、詳しくは診察時にご説明いたします。

治療内容 費用の目安(3割負担)
ジオン注射(四段階注射法) 約18,000円〜
ジオン注射 +分離結紮術 約30,000円〜35,000円
裂肛(切れ痔)根治手術 約20,000円〜
痔ろう(あな痔)根治手術 約20,000円〜40,000円(複雑さによる)

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中川外科胃腸科・肛門科の院内写真

「恥ずかしい」「痛いかもしれない」と受診をためらっている間に、症状が悪化してしまう方が多くいらっしゃいます。当院は広島駅から徒歩10分、東区役所前バス停から徒歩1分の通いやすい立地にあり、40年にわたり地域の皆様の消化器・肛門疾患に向き合ってまいりました。プライバシーに配慮した環境で、専門医が丁寧に対応いたします。まずは一度、お気軽にご相談ください。

監修:中川外科胃腸科

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