肛門ポリープってなに?【痔と違うの?症状は?放置して大丈夫?】
肛門ポリープとは
▼歯状線と直腸のイメージ図

▼肛門ポリープのイメージ図

(提供:ジェイドルフ製薬株式会社)
肛門ポリープとは、腸と肛門の境目にある「歯状線(しじょうせん)」という部分に発生する小さな突起です。下痢や便秘、排便習慣が悪く肛門に負担がかかった結果出来るもので痔の中間のようなものです。見た目はいぼ痔っぽいですが、いぼ痔とは違います。肛門ポリープには、肛門内部にあり外からは確認できないものから外に出てしまっていて目で確認できる場合もあります。
症状は???
主な症状は脱出です。切れ痔に伴う場合は出血や痛みもあるケースもあります。
ただ、大きさによっては無症状の方も多くいらっしゃいます。いぼ痔だと思って受診される方の中には、肛門ポリープと診断されるケースや大腸カメラの時に指摘される方もいらっしゃいます。
放置しても大丈夫?がんになる??
肛門ポリープは大きくなってもがんになる事はありませんが、肛門から脱出するほど大きくなったり、排便の度にポリープの付け根が切れて出血の原因になっているものもあります。肛門ポリープと直腸ポリープは見分けることは難しいため、肛門科専門医の診察を受けることが大切です。肛門ポリープは日常生活に支障がない場合は放置しても問題ないですが、直腸ポリープの場合、がん化する場合があります。実際、「痔だと思っていたのに」正しく検査したら早期がんが見つかった患者様もおられます。ので、血便が出たり何らかのサインがあればすぐに病院に行くことをおすすめします。
治療は?手術が必要なの??
無症状なら経過観察も可能です。
ただし、肛門ポリープではなく腫瘍性病変(=体の細胞が異常に増殖してできる「しこり」や「できもの」)のこともあるので自己判断はせず専門医の受診をおすすめします。
当院は高性能のデジタル肛門鏡を備えており、その日のうちに病状を患者様と共有することが可能です。検査の結果、自然治癒が難しいという判断になった場合は、注射療法による日帰り手術や短期入院での外科手術をご提案します。