各種検査

インフルエンザ検査

インフルエンザ検査では、迅速抗原検出キットを活用し、ウイルスの有無を判定します。インフルエンザウイルスは上気道の粘膜、特に鼻から咽頭にかけての領域に付着しやすいのが特徴です。そのため検査においては、鼻の内部から粘膜のサンプルを採取する手法が一般的です。喉からサンプルを採取する場合もありますが、ウイルスの検出効率が鼻からの採取に比べて低下する可能性があります。

検査の注意事項

他の患者様や医療スタッフへの感染リスクを最小限に抑えるため、発熱などの症状が見られる場合は、来院前に必ず医療機関に電話で相談してください。直接来院する場合は、到着後に体温測定などの基本的な感染予防措置にご協力ください。

新型コロナウイルス検査

新型コロナウイルス検査はさまざまな種類があります。そのため医療スタッフと十分に相談し、納得した上で適切な検査を受けることが重要です。当院では、知見に基づいた感度の高い「鼻咽頭ぬぐい液」の手法を用いています。
鼻の奥深くから綿棒でぬぐい液を採取することで、信頼性の高い結果を得ることができます。患者様には若干の不快感が伴うかもしれませんが、正確な診断のためには必要な手順です。

順番に検査の感度が低下します

  • ①鼻咽頭ぬぐい液

    新型コロナウイルス感染症の診断において、鼻咽頭ぬぐい液を用いた検査は高い精度を誇ります。ウイルスが最も多く存在すると考えられる鼻の奥深くまで綿棒を挿入し、サンプルを採取するのが特徴です。「検査を受けるのが怖い」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、正確な診断のためには欠かせません。当院では、熟練したスタッフが細心の注意を払って検査を行い、患者様の不安や不快感を最小限に抑えるよう努めています。

  • ②鼻腔ぬぐい液

    鼻腔ぬぐい液は、鼻咽頭ぬぐい液に比べると感度が低いことが知られています。特に簡単に薬局などで購入できる抗原検査キットの多くは、鼻腔ぬぐい液を用いているのが特徴です。そのため自宅検査を行う際は、それぞれのキットの特性と手順を正しく理解しなければなりません。患者様ご自身で鼻腔を拭うのは、想像以上に難しい作業です。症状がある場合や濃厚接触者であった場合は、陰性であったとしても、医療機関での確実な検査を受けることが重要です。

  • ③唾液

    唾液を用いた検査は、採取が簡単で患者様の負担が少ないというメリットがあります。しかし、実際は陽性なのにも関わらず偽陰性となるリスクがあります。特に飲食やうがい、歯磨きの直後に採取すると、結果が正しく出てきません。
    当院では、現在のところ唾液検査は実施しておりません。しかし今後の技術の進歩により、精度の高い唾液検査が出てきた場合は積極的に取り入れていきます。

検査の注意事項

発熱や濃厚接触の可能性がある場合、ご来院前には必ずお電話でのご相談をお願いしております。来院が必要な場合は、院内での体温測定を含む予防措置にご協力ください。

血液検査

血液検査は、貧血、肝機能障害、腎機能異常、高脂血症、糖尿病など、様々な疾患の兆候を発見するための重要な手段です。血中の細胞数、酵素レベル、抗体の有無などを詳細に分析し、数値化することで、体内の状態を客観的に評価します。「最近、疲れやすいんです」といった漠然とした症状でも、血液検査により原因の特定に繋がることがあります。

検査の注意事項

当院では、白血球数、貧血の指標、CRPなどの炎症マーカーについて、即日で結果をご説明できます。一方、より専門的な項目は外部機関に依頼しており、結果は翌日以降にご案内します。

アレルギー検査

アレルギー疾患の治療では、症状を引き起こす特定のアレルゲンを避けることが基本です。そのためには、特異的IgE抗体検査や皮膚テストなどを通じて、患者様ごとに異なるアレルゲンを特定しなければなりません。当院の「View 39」は、39種類のアレルゲンに対する反応を一度に調べることができる特異的IgE抗体検査です。「子供の頃から何かのアレルギーがあるらしいのですが……」「最近アレルギーのような症状が出てきたけれど原因がわからない」といったご相談にも、「View 39」は対応可能です。

検査の注意事項

医師は、患者様の症状や生活習慣などを聞き取り、アレルギーの可能性が高いと判断した場合、検査を提案します。検査の内容については、医師が患者様の状態に合わせて決定します。

腹部超音波検査

腹部超音波検査は、高周波の超音波を用いるため、放射線被曝の心配がなく、短時間で多くの情報を得られるのが特徴です。肝臓や胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、大血管など、腹部の主要臓器の状態をリアルタイムで視覚化できます。

検査の注意事項

特に当院では、高精度の腹部超音波検査機器「FIJIFILM ARIETA 850」を使用し、迅速な診断に結びつけています。従来よりも短期間で検査結果を分析できるからこそ、詳細な診断が必要な場合は、専門医の診察やCT・MRIなどの画像診断を行う基幹連携病院をすぐにご紹介できます。

内視鏡検査

当院の目標は、検査への不安を取り除き、定期的な検診の受診を促進することです。患者様が快適に内視鏡検査を受けられるよう、さまざまな取り組みを行っています。具体的には、細径の経鼻内視鏡や静脈麻酔、大腸カメラ前の下剤の選択、炭酸ガス送気装置の導入により、検査時の苦痛や不快感を大幅に軽減しております。また、最新の内視鏡機器と内視鏡画像診断支援AIソフトウエアなどを導入しており検査を受けられる方に最新の医療技術を体感して頂きます。「内視鏡検査は怖いし、つらそう……」と躊躇されている方も、ぜひ一度ご相談ください。

肛門鏡検査

「肛門に違和感があるけど、恥ずかしくて言い出せない」という方も、遠慮なくご相談ください。肛門鏡検査では、下部直腸からの出血やその他の症状の原因となる病変を診断します。

検査の注意事項

当院は高性能のデジタル肛門鏡を備えており、その日のうちに病状を患者様と共有することが可能です。検査の結果、自然治癒が難しいという判断になった場合は、注射療法による日帰り手術や短期入院での外科手術をご提案します。