いぼ痔・切れ痔の治し方は色々あります!-切らない手術・当院の治療法のご紹介-
当院で受けていただける肛門手術-古典的痔疾患治療法について-
いつも当院のブログを読んでいただきありがとうございます。このブログを読んでいただいている方の中には、
「おしりが痛い。。。。」
「トイレットペーパーに血がついてたんだけど、どうしよう。。。」
「市販のボ○ギ○ール塗ってればいいのかな。。。」
「てか、いきなり肛門にメス入れられるのは怖すぎる。。。。」
と、さまざまな思いで読んでくださっていることかと思います。ありがとうございます。
本日は、当院で行っている”いぼ痔”や”切れ痔”の肛門診察や手術などを中心にお話をさせて頂きたいと思います!
Q:いきなり手術されるの!!!!????
A:当院では初めて来院されていきなり手術!!!!なんてことはありません!
痔は手術しなくても治る病気なのです。(ただし、痔瘻(あな痔)は除く。)日本では90%近くの方が保存的加療(挿し薬や飲み薬)で治療をされていて、欧米でも数%と報告されています。(しつこいですが、ただし痔瘻は除く。)
当院でもまずは肛門の診察をさせていただき、まず生活習慣(特に排便習慣や便秘の改善)の改善をして頂きながら、投薬して経過を見させて頂きます。
結果として、10人に1人程度が本当に手術が必要。ということになります。(注射療法もです。)
手術をしない理由。。。
肛門科医の多くはもともとは外科医です。だからといって、手術がしたい。わけではありません!
嘘偽りなくお話すると、手術をすると大なり小なり痛みが伴います。患者様の負担を考えると手術を回避できるならそうしてあげたい。そう考えています。
また、肛門疾患のある人にも脳梗塞や不整脈のために抗血小板剤や抗凝固剤を内服中の患者さんが増えています。
当院では、手術をしなければならない患者様に原則抗血小板剤や抗凝固剤休薬はしませんが、一般的には出血のリスクが高くなり安静期間や入院期間が長くなります。
また、これらの薬を止めることで、持病が悪化する可能性もあります。
一方で、出血のリスクの少ない”日帰りのいぼ痔の治療法”として、ALTA四段階硬化療法が普及するようになりました。(この治療法については、後日ブログで公開予定です!)
”いぼ痔”を注射で治す。という比較的新しい治療法は普及しておりますが、本日ご紹介させていただく古典的痔治療法は1500年以上も前から行われており、江戸時代の「瘍科秘録」という医学書にも記録されています!!最近では、『日帰りの痔疾患の手術方法の1つ』として見直されており、当院でも積極的に行っております。
ここから当院で実施している”いぼ痔”と”切れ痔”に対する古典的治療法をご紹介します。
”いぼ痔”に対する古典的結紮療法 -糸で縛って治す!!-
- 外痔核を伴う内痔核手術に分離結紮術
肛門の周囲に局所麻酔をして、いぼ痔や肛門ポリープを絹の糸(”絹糸(けんし)”と言います。)で縛ります。縛られたいぼ痔は、黒くなり約2週間過ぎた頃に脱落します。
この手術のメリット
- メスを入れないので、術後の出血が少ない。
この手術のデメリット
- 縛った組織が壊死する時に、黒くグロテスクな見かけになってしまうこと。
- 特有の滲出液(汁)や臭いを感じることがあります。
古典的結紮療法の歴史については詳しく黒川先生、増田先生、畑先生が論文でご報告されておられますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。https://doi.org/10.3862/jcoloproctology.56.798
当院の痔核手術のご指導を頂いている増田芳夫先生の論文はこちらからも
“切れ痔” に対する振り分け結紮術 -これも糸で縛って治す!!-
- 肛門の周囲に局所麻酔をして、切れ痔に対して縦方向に絹の糸(”絹糸(けんし)”と言います。)で縛ります。縛られた組織は約1ヶ月程度で脱落します。
この手術のメリット
- メスを入れることがないので、出血が少ない。
- 術後の肛門機能障害(便もれやガスもれ)が少ない
この手術のデメリット(いぼ痔の手術とほぼ同じ。)
- 縛った組織が壊死する時に、黒くグロテスクな見かけになってしまうこと。
- 特有の滲出液(汁)や臭いを感じることがあります。
まとめ:当院で行なっている古典的痔疾患治療法のメリット
- 当院ではより患者様の苦痛が少ない”いぼ痔”や”切れ痔”の治療を提供することを第一に考えています。
- なるべく安心・安全な”日帰り手術”(欧米では”Day surgery”と言われ、多くの手術で導入されています。)を提供したい。
- また、”血液サラサラ薬”といわれる”抗血小板剤”や”抗凝固剤”を内服中の痔で悩まれておられる患者様に古典的治療法を用いることで出血のリスクが減り、安静期間も縮小されます。
”日帰り”で”いぼ痔”や”切れ痔”を直したい!!!という方は是非一度当院をご予約ください。こちらからご予約・お問い合わせください!!!
当院の大腸・肛門科についてはこちらからもどうぞ。
”いぼ痔”は手術しないで治すことが可能です。”いぼ痔”や”切れ痔”を日帰りで直したい!方のご希望に添えるよう当院ではスタッフ一同患者様のご来院をお待ちしております。まずは一度診察させて下さい!!!
最後までブログを読んでいただき、誠にありがとうございました!!