内視鏡でピロリ菌は見つかるのか?【結論:見つかります!】
多くの方が幼児期にピロリ菌に感染しています。
自分の胃にピロリ菌がいるかどうか調べたことありますか?
ピロリ感染は90%以上が5歳以下の幼児期に家族内で感染していると報告されています。
このように日本国内では家族内感染が多いとされていて、“ご家族がピロリ除菌をした。”、”胃がんになった家族がいる”方には胃カメラ検査をお勧めします!!
内視鏡でピロリ菌を検査する方法
胃カメラで患者様の胃の中を見るとその患者様にピロリ菌がいるかどうかある程度診断をつけることが出来ます。そして、ピロリ菌感染が疑われる場合はその日のうちに感染の有無を確認する方法があります。
試薬を使ってその場で検査出来ます。→迅速ウレアーゼ試験
胃の前庭部大彎および体上部大彎より,生検にて胃粘膜を採取し,キットにて診断する方法です。
当院では、大塚製薬の「ヘリコチェック」を利用しており、ピロリ菌がいれば黄色い溶液がピンク色に変色します。
ピロリ菌陽性の場合は検査当日に除菌薬を処方して除菌治療を開始することも可能です。
Q ピロリ菌は内視鏡を使わないで検査出来る?
以下のように内視鏡を使わずピロリ菌の有無は検査可能ですが、ピロリ菌を健康保険で除菌する場合は胃カメラ検査が必須です。
内視鏡を使わないピロリ菌の検査方法
- 尿素呼気検査
- ピロリ菌はウレアーゼという酵素を持っていて尿素を分解してアンモニアと二酸化炭素を生成する特徴があります。この特性を利用して、患者様には特殊な尿素の診断薬を服用して頂き、服用後15−20分後の呼気を測定して診断します。
- 抗体測定
- 血液や尿を使って検査を行います。
- 糞便中抗原測定
- 便の中のピロリ菌の抗原を検査する方法です。
ピロリ菌の除菌方法
ピロリ菌の除菌治療には、胃酸の分泌を抑制するお薬と2種類の抗菌薬の3つのお薬が用います。この3種類のお薬を1日2回、7日間服用することで、約80%の成功率と言われています。
除菌療法中の時の注意点
- これまでに抗菌薬などのアレルギーがある方は事前にお申し出下さい。
- 抗菌薬に耐性を持つピロリ菌に関している方が30%程度いると言われていて、その場合抗菌薬を変えて2次除菌が必要な場合があります。
- 除菌治療中は飲酒・喫煙を控えた方が除菌成功率が上がると言われています。
- 発熱や下痢が起きた場合は、直ちに服薬を中断して、主治医にご連絡ください。
1次除菌で成功しなかった場合も、抗菌薬の種類を変えて2次除菌までは保険適応となります。2次除菌までの除菌成功率は95%程度と言われています。
まとめ
結論:ピロリ菌がいるかどうかは胃カメラで分かります!!
「たまに胃の調子が悪いことあります。」くらいの症状でほとんどの方が知らないうちにピロリ菌に感染しておられます。
実はピロリ菌の除菌はご自身の胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんのリスクを下げるだけの効果ではないのです。ピロリ菌感染が気になったらお子さんやお孫さんのためにも胃カメラ検査をお勧めします。
胃カメラ検査の詳細については当院のHPhttps://www.nakagawageka.jp/gastroscope/からご覧ください。